舞台は11世紀の北欧です。少年トルフィンは目の前で父を殺され、その仇であるアシェラッドの傭兵団に入ります。決闘で勝てば首をもらうという条件で、そのために仇と同じ船に乗り、同じ戦に何年も加わり続けます。
ここまでが第1部です。切断された手足と燃える村が続き、トルフィンは十六歳になっても復讐以外に何も身につけていません。
第2部で、この漫画は向きを完全に変えます。目標を失ったトルフィンは奴隷として売られ、農場で開墾をします。隣で働くエイナルと話すうちに、自分が殺した人々のことを初めて考えます。戦闘のほとんどない巻が何冊も続きますが、この区間を作品の頂点に挙げる読者は多くいます。殺した者はどう生きるのかという問いが、ここから本題になります。
作者は幸村誠。2005年4月27日に連載を開始し、二十年後の2025年に完結しました。最終29巻は同年9月22日発売です。2009年の文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、2012年の第36回講談社漫画賞一般部門を受賞しています。
アニメ第1期はWIT STUDIOが制作し、2019年7月8日から全24話が放送されました。第1部の大半を収めているので、漫画を読む前に世界と人物を把握する用途にも使えます。
題名のヴィンランドは、ヴァイキングが北米東岸を指して呼んだ名です。戦争も奴隷もない土地へ行くという言葉がこの作品で繰り返されますが、それを最初に口にした人物と、最後まで持ち続ける人物は別です。



