中学生の夜守コウは、学校へ行かないことにします。理由は大げさなものではありません。友だちがなぜいいのか、恋がなぜいいのかが人並みにわからず、その状態で教室に座っているのが苦しかっただけです。昼に眠り、夜に街を歩く生活がそこから始まります。
夜道で出会った七草ナズナは吸血鬼でした。首を噛む代わりに自分の家で寝ていいと言われ、それから毎晩いっしょに歩くことになります。吸血鬼になるには噛んだ相手に恋をしていなければならないという条件がついていて、恋がわからないと言っていた子に付けるには厄介な条件です。
この作品の夜はロマンではなく逃げ場です。コンビニの明かり、自販機の前、歩道橋の上といった何でもない場所が続き、登場人物はそこで昼に言えないことを言います。怖い話でも色っぽい話でもなく、眠れない人たちの話に近いところがあります。
作者はコトヤマ。2019年8月28日に週刊少年サンデーで連載を開始し、2024年1月24日の203話で完結、単行本は20巻です。フランスでは2023年のダルマ賞新作漫画部門で1位を受賞しました。
アニメ第1期はライデンフィルムが制作し、2022年7月8日から全13話で放送されました。夜の色を原作とは違う方向で作っているので、白黒のページと見比べる楽しみがあります。
夜に読むと効きが倍になる漫画です。ただし翌日がつらくなることは、あらかじめ引き受けておく必要があります。



