岩戸鈴芽は十七歳、九州の静かな町で暮らしている。ある日、扉を探しているという青年、宗像草太と出会う。二人が山中の廃墟で見つけた一枚の扉を、鈴芽は開けてしまう。
それを境に、同じような扉が日本のあちこちで開きはじめ、向こう側から災いが流れ出す。鈴芽は、開いてしまった扉を閉じる側にまわる。
『すずめの戸締まり』は2022年11月11日に公開された長編一本である。制作はCoMix Wave、新海誠が原作と脚本、絵コンテを担い、イメージボードと色彩設計にも名前を連ねている。冒険とファンタジー、ミステリーと超常が一つの物語の中で並走する。閉じるべき扉を追う道のりが長くなるほど、画面に残るのは災害の規模ではなく、鈴芽が解き放たれて育っていく時間のほうだ。



