『寄生獣』で知られる岩明均の『ヒストリエ』は2003年1月25日にアフタヌーンで始まり、現在も連載中です。主人公は実在の人物エウメネスで、マケドニア王フィリッポス2世とその子アレクサンドロスに仕えた書記官です。マケドニア人ではない出身でその位置に就いた人物のため記録が乏しく、この漫画はその空白を物語で埋めます。

ヒストリエ 表紙画像
作品の表紙、AniList

エウメネスは黒海沿岸の都市の裕福な家の子として育ちますが、出生の事実が明らかになり奴隷となります。この作品の面白さは戦闘ではなく観察にあります。エウメネスは力で状況をひっくり返す人物ではなく、人々が何を信じたがっているかを読んで盤面を変えます。王の命令が実際の兵に届くまでにどう歪むのか、文書と契約がどう武器になるのかが具体的に描かれます。

連載の進みは遅く完結までには時間がかかっていますが、出ている分だけでも一人の政治感覚が育つ過程を追うには十分です。

エウメネス キャラクター画像
エウメネス、AniList
アレクサンドロス キャラクター画像
アレクサンドロス、AniList
カロン キャラクター画像
カロン、AniList
バルシネ キャラクター画像
バルシネ、AniList